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作成:2005年1月9日
奥日光の奥鬼怒沼湿原
2004年6月11日 

 ――奥日光 小雨の中、新緑の道を辿る奥鬼怒沼――

奥鬼怒温泉から鬼怒沼湿原(日本最高所湿原と云われる「鬼怒沼」2038m)にハイキングする。帰りには奥日光に山王林道を抜けて行き、戦場ケ原のコースを歩いた。

この鬼怒沼から尾瀬までのコースがあるが、尾瀬に近い場所にある。風景も尾瀬によく似ている。

 秘湯・奥日光温泉

夫婦ケ淵温泉の駐車場

八丁の湯温泉

 奥鬼怒温泉に行くには林道があるが、この林道は一般車は使えないので、車は夫婦ケ淵駐車場に停めておいて、鬼怒川沿いに1時間くらい歩いて行くことになる。以前に一度来たときは川沿いにある登山道を歩いて温泉まで行った記憶がある。 しかし、今回は鬼怒沼まで行くのが目的だから体力温存に、宿からの送迎車に乗っていく。

秘湯4湯の中の「八丁の湯」に宿泊する。(ちなみに秘湯4湯は八丁の湯・加仁湯・日光沢・手白沢である。前回は加仁湯に泊まった。)

 鬼怒沼湿原への登山路

時期が6月で新緑が映える。鬼怒川の対岸の山の景色を見ながら歩く間は広葉樹であるが、更に高地に登ると針葉樹に変わっていく。小雨が降ってきた。

 奥鬼怒沼湿原へ

急に広い湿原が現れた。小雨のせいで寒い

静かな沼の景色は別天地

周りに人影が見えず、これで雨が降っていなければ1日中みてても飽きない景色である

駒草が生えていた 尾瀬より標高が高いのかな

登山道を上りつめたら、そこには広い湿原が待っていた。随分広い湿原である。
木道があり、一瞬、尾瀬に来たような錯覚に陥った。

周囲の山と針葉樹に囲まれた湿原は小雨のなかで、時間を超越してあまりにも静寂である。こんな湿原がこんな高い場所にあるなんて不思議である。

小雨の寒さに震えながら昼食を摂った。
熱いコーヒーを飲む用意をして来なかったのが悔やまれた。

鬼怒沼を降りて、同じ宿にもう1泊する。
私のような登山者より、周りの植物を観察している研究者、山の管理者等の近くをよく知っている人たちが多く、夕食時に話を聞いた。


 山王林道を走り、奥日光へ

 

刈込湖? 新緑が映える

 

山王林道の終点にある 光徳牧場が経営している店

  男体山は頂上に雲の帽子をかぶっていた。この男体山も昔は禿げ山であったが、もう山頂まで植林されている。

 

この戦場ケ原は来る度に湿原が無くなって、雑草らしい草が増えてくる。20年位まえまでは枯れた木々が湿原に立っていた。環境が段々と変わり、景色も変化している。

翌日は山王林道を1時間以上走って、日光・戦場ケ原に出た。林道は昔と違って道は舗装してある。途中、刈込湖?が見えた。良い景色である。

奥日光も20〜30年前とは随分変わって、観光化の波に洗われている。
昔の方がもっと、風情があったな。

 あとがき 

半月山に行くコースから中禅寺湖を望む

帰りはいつも通り過ぎるだけの中禅寺湖の湖畔に寄った。
小雨に煙った今回の旅は天気に恵まれなかった。
もっとも、6月の梅雨だからしょうがない。

最近は日光白根山に何回か登っているが、その時は天気には恵まれていた。しかし、今回の天気のように雲覆い模様も別な日光を見せてくれる。

小雨の中の静寂な高地に眠る奥鬼怒沼の景色は、忘れ難い。