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その2        作成:2002年8月29日

北アルプス・表尾根縦走 2002年7月30日(火)〜8月2日(木)

行程:
新宿(松本電鉄バス・信州さわやか号)7月30日23:00発→沢渡7月31日5:30乗り換え→上高地6:00着→河童橋→徳沢園8:30→長塀山(2582m)12:00→妖精の池→蝶ケ岳15:00→蝶ケ岳ヒュッテ泊

8月1日6:30蝶ケ岳ヒュッテ発→蝶槍→旧蝶ケ岳(2677m)→常念岳(2857m)→常念乗越→常念小屋12:00→横通岳東天井岳大天井荘15:30泊

8月2日6:00大天荘→切通岩→為衛門吊岩→蛙岩→燕山荘8:20→合戦の頭→中房温泉11:30

   

 (7月31日 「その1」から続く)8月1日

翌朝、さすがにシャツだけでは寒く1枚余分に着て外にでる。
4時半頃に日の出があり、カメラを構えて待機していると、少しずつ穂高連峰が稜線から朝日に染まり始めた。
特に、槍ケ岳はクッキリと朝日に焼けていた。
雄大な景色が徐々に色を変えていくのを暫らくみていた。

槍ケ岳が朝陽を受けて 穂高の涸沢近辺
槍ケ岳を望遠で 槍ケ岳方面
5時半の朝食を終えて、早速、6時過ぎには今日の行程の常念岳に向けて歩き出す。
朝の山は、朝日で陽当りの場所と日陰の場所とのコントラストが強く、見ていて清々しい。
左手方向に穂高と槍ケ岳を見ながら、30分くらいで蝶槍に着く。
後ろから、昨日のカメラ好きのうちの一人が追いついてきて、暫らく一緒に歩いた。
相当の経験者とわかる。足が速いので先に行ってもらった。ドンドン差がつくのがわかった。
蝶槍からグンと下り、樹林の中をいくつか登り降りして、槍ケ岳が後ろに見える。
蝶槍から穂高方面を望む 蝶槍近辺から槍ケ岳を望む
   
さらに2時間位歩いてから、常念岳の稜線が見えてくる。相当のキツイ岩道である。苦労しそうだ。
残念ながらガスがでてきて、遠くまでハッキリと見えるのはいかなくなってきた。
途中、エラク厳しい道になったからおかしいなと思った時は間違えて急な岩山にまよいこんでしまった。
疲れているときにこんなことをすると疲れが大きくなる。ズッと後ろの人が正規の道を通り過ぎていくのが見える。
約15分位ロスをした。慎重に道標のペンキ印をたどる。

大きな岩の連続が続いて、やっと常念岳に着いたときに時計を見ると小屋から4時間くらい経過していた。ほぼ予定どうりであることを確認した。
眺めは素晴らしい。今回で常念岳は2回目であるが前回は12年前で記憶が少ない。

常念岳の頂上にて 常念岳の祠
槍ケ岳が正面奥に、左に穂高連峰、そのはるか下に梓川が見える。右に槍ケ岳から続く北鎌尾根のギザギザの稜線、三俣蓮華岳、さらに、鷲羽岳、ほんの頭だけの黒岳(水晶岳)、野口五郎岳、
また北鎌尾根の向こうに黒部五郎岳?。
正面に槍ケ岳が見える 右側の大天井岳から左の鷲羽岳まで
鷲羽岳・黒岳・野口五郎岳を望む 鷲羽岳の鷲羽池をズームで
   
十分休憩してから、常念小屋方面に向かう。途中、前常念への分岐がある。さらに小屋まで下り約1時間。ガレ場情で歩き難くキツイ行程である。
鞍部に常念小屋がある。時間は昼少し前。
疲れたためにこの小屋で泊まるか、予定どうりに大天井まで行くか、思案した。30分間昼食を摂って疲れが取れたら前に進もう。
木の下でお弁当、羊羹等の甘いものを食べ、水を飲んでから寝転がる。
小屋の近辺の木々に星カラスを数羽散見した。カメラの望遠で覗いたがファインダーからはボンヤリとしか見えなかったので良く写っていないだろう。

疲れが回復して来たので、大天井まで行く。すぐに横通岳の登りが始まる。40分程で名前どうりの尾根の横にある道に出る。向かいの山はガスでよく見えない。
ここから暫らく、道はゆるい下りで歩きやすい。ただ向こうの山にガスが懸かって見晴らしは良くない。ただ、穂高の涸沢のキャンプ場が望遠で見えた。
大天井からのグループと結構多くすれ違う。
東天井から今来た方向を振り返るが、常念岳、穂高連峰が残念ながらガスでもやって見える。晴れてればいいシャッターチャンスだが。前回来た時は良く晴れていたのを思い出す。
大天井までの間に、横通岳からユックリ下った分、登り返すことになる。この登りは前回の記憶から消えており、楽な道と錯覚していた私にはきつかった。
常念小屋から3時間、切通しを抜けると大天井が見えた。

横通岳 東天井の向こうに大天井岳
やっと町営大天荘に着く。15:30頃。
小槍の見える槍ケ岳はガスで全く見えない。受付を済ませて取り合えず生ビールにありついた。旨い!
今日の小屋は空いている。外は遠くがガスで見えないので布団を被って休む。
隣の人は途中、私を追い越した人であるが、横尾から蝶ケ岳に近くに登って、それから私と同じ道を来たそうな。すごい健脚。
17:00から食事。蝶ケ岳ロッジもこの大天荘も今までの山小屋のイメージと違って、おかずのメニューが良く、ご飯もおいしい。
また、この小屋はコーヒーをセルフサービスで用意してくれてある。夜もユックリ寝れた。
町営大天荘の前のキャンプ場。ここから槍ケ岳は良く見えるのにガスで全く見えなかった。  
   
翌朝8月2日、あいかわらず槍ケ岳方面はガスで見えず。大天井岳は小屋の裏手にあるが視界不良と考え、登るのを止めた。
そのまま、燕岳方面に6時過ぎに出発。すぐに下りがあり、切通岩を過ぎると比較的登り下りが少ない。
時間が早いのに最早すれ違う人が出てくる。大半が槍ケ岳に行くのだろう。
為衛門吊岩、蛙岩を過ぎて2時間位で燕山荘に着く。8:00過ぎ。
いつもは混雑している小屋の前が今日は15人位のパーティとあとは少人数。カメラを構える人もいない。

昨日の小屋での隣の人と連れ立って中房温泉まで降りる。
途中はさすがに登りの人と多くすれ違い、やり過ごす時間が多かった。
11:30頃中房温泉に降り付いた。温泉に入らずにそのままタクシーで穂高駅まで。
タクシーを降りたら、暑いこと、サウナに入ったように感じた。
蕎麦屋に入って生ビールで一息つぎ、蕎麦でお腹を満たした。
そして、「特急あずさ号」に乗ってビールを飲みながら話をしてたら、新宿に着いた。
終わり